バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。
今日もみんなでバジってこーぜ。
遅くなってしまいすみません;;
お題はなごり雪でした。
関係ないですが私はよく、花嫁はイルカに乗って嫁いでゆくよと間違えて唄います。
==========
なごり雪 家バジ
まだ朝は大分冷える。
もうすぐ冬が終わるというのに、こうして歩いていると一向にそんな気はしなかった。
冷たくなった鼻を擦る。
そんな自分を見て、師は笑った。
「直に、雪も懐かしくなる。」
「・・・まだ降るんじゃないですか?」
「どうだろうな、これが最後くらいじゃないか?」
空を見上げるのに、つられて自分も見上げる。
灰色の空から、ふわりふわりと所在なさげに雪が降る。
「すぐに暖かくなるさ。」
そう言って、親方様は笑って振り返った。
ずきり、と胸が痛む。
「暖かくなったら、みんなで花見にでも行きたいなぁ。」
「日本の桜は綺麗なんでしょう?」
「綺麗だぞー、そりゃあ凄い迫力だしな、何だかんだ、混んでるのが雰囲気なんだよ。賑わってて良いぞ。奈々の弁当持って、みんなで行きたいなぁ。」
目を細めて思うのは、日本の桜ではなくて、きっと置いてきた家族の笑顔。
すん、とまた鼻を啜った。
風邪は引くなよと親方様が笑う。
春は好きだというのに
これが最後かと思うと無性に雪がいとおしかった。
一年、一年、年が変わるごとに
大人になって、近づいて
けれど、その分きっと、いられる時間は減っていく。
親方様、あなたの後ろをこうして歩きながら
あと何回、なごり雪を一緒に見ることができるのでしょう。
いつか今日も、思い出になるのかと思うと
鼻の頭の冷たさすらも、途方も無いくらいにいとおしくて堪らなかった。
===========
気候がわからないので場所は想像におまかせします。
次のお題は・・・お弁当でお願いします!
お題はなごり雪でした。
関係ないですが私はよく、花嫁はイルカに乗って嫁いでゆくよと間違えて唄います。
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なごり雪 家バジ
まだ朝は大分冷える。
もうすぐ冬が終わるというのに、こうして歩いていると一向にそんな気はしなかった。
冷たくなった鼻を擦る。
そんな自分を見て、師は笑った。
「直に、雪も懐かしくなる。」
「・・・まだ降るんじゃないですか?」
「どうだろうな、これが最後くらいじゃないか?」
空を見上げるのに、つられて自分も見上げる。
灰色の空から、ふわりふわりと所在なさげに雪が降る。
「すぐに暖かくなるさ。」
そう言って、親方様は笑って振り返った。
ずきり、と胸が痛む。
「暖かくなったら、みんなで花見にでも行きたいなぁ。」
「日本の桜は綺麗なんでしょう?」
「綺麗だぞー、そりゃあ凄い迫力だしな、何だかんだ、混んでるのが雰囲気なんだよ。賑わってて良いぞ。奈々の弁当持って、みんなで行きたいなぁ。」
目を細めて思うのは、日本の桜ではなくて、きっと置いてきた家族の笑顔。
すん、とまた鼻を啜った。
風邪は引くなよと親方様が笑う。
春は好きだというのに
これが最後かと思うと無性に雪がいとおしかった。
一年、一年、年が変わるごとに
大人になって、近づいて
けれど、その分きっと、いられる時間は減っていく。
親方様、あなたの後ろをこうして歩きながら
あと何回、なごり雪を一緒に見ることができるのでしょう。
いつか今日も、思い出になるのかと思うと
鼻の頭の冷たさすらも、途方も無いくらいにいとおしくて堪らなかった。
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気候がわからないので場所は想像におまかせします。
次のお題は・・・お弁当でお願いします!
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