バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。
今日もみんなでバジってこーぜ。
遅くなってしまいすみませんでした!
更に今更、みなさん全国大会お疲れ様でした^^
さくらさんからのお題、焼き芋・・・最近焼き芋屋さんが出てくる季節になりましたねー。
焼き芋たべたい・・・。余談ですがTVでやってた・・・石焼りんごとか石焼マシュマロとかおいしそうですよね。ハンズで石焼キットが買えるそうで、ちょっと心が揺らぎました。
==========
焼き芋 ディノバジ
ふぅ、と掌に息を吹きかける。
冷え切った指先は、そんなものではどうしようもない。
でも、ただ何となく行き場の無い手を持て余していただけなので、これと言って辛いとも思わずバジルはベンチに腰掛けた。
もう12月にもなると流石に冷える。日本では、12月を師走というらしい・・・バジルの師である家光は逆にお休みを貰って日本に帰っていて、便乗してバジルもこの日本へと遊びに来ていた。
丁度、バジルの敬愛するキャバッローネのボスも日本に居る弟子の修行の為に日本を訪れているらしい。らしい、なんていうと白々しい。バジルは、それを知っていた。
日頃同じイタリアに居る時は、お互いに仕事が忙しくて中々会う時間を作れないでいたから・・・狭い並盛の中に居る間くらいは、うっかり出会うことくらいないだろうか・・・なんて謙虚だか図々しいんだかわからない目論みを抱いていた。
そうしたら、当の本人からメールを貰った。つい、今朝の事。
時間が出来そうだから、会えないか。多分修行の合間を縫ってメールをくれたのだろう。彼らしからぬ簡素な言葉と素っ気無い程の短い文章に、自惚れじゃないかと思いつつも頬がにやけてしまう。
そんなこんなで火照った気持ちを冷ます目的もあって、バジルは約束の時間より大分余裕を持って指定された公園に来ていた。
中央にある時計を見れば、いつの間にか待ち合わせまで10分を切っていた。
相変わらず悴んだ指を揉みながら、バジルは道路沿いに止まる変わった車を目を輝かせて見ている。それは、先日ツナと一緒に食べた石焼芋の屋台。
寒空の下で食べる焼き芋はとっても美味しくて、何だか優しい味がして。
綺麗なお店で美味しい料理を食べるのも良いけれど、今日はどうしても、ディーノとベンチに座って石焼芋を食べたかった。
こんなに冷たい頬をしていたら、ディーノはきっと何処かに入ろうと言うだろうけれど
でも、今日は我侭を通してみたい。
寒空の下で、温かい焼き芋を一緒に食べて、他愛も無い話をしたい。
あの素朴な味を、きっと彼は気に入るだろうから。
こんな寒空のように、凍て付くような厳しい世界を、自分たちは生きている。
白い空と、乾いた空気。細い枝。そんな淋しい冬の夕暮れ。
二人で食べる焼き芋は、きっと温かくて美味しいだろう。
そんな時間を、バジルはディーノに過ごして欲しい。
ほっこりと、優しく暖めてくれる何かが、彼の世界に溢れてくれればと思う。
幼稚だけれど、だからバジルはディーノにあの味を教えてあげたかった。
優しい幸せが、あの人の世界に少しでも多く在って欲しいから。
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遅くなって失礼しました。
次のお題は・・・サンタさんでおねがいしますvv
更に今更、みなさん全国大会お疲れ様でした^^
さくらさんからのお題、焼き芋・・・最近焼き芋屋さんが出てくる季節になりましたねー。
焼き芋たべたい・・・。余談ですがTVでやってた・・・石焼りんごとか石焼マシュマロとかおいしそうですよね。ハンズで石焼キットが買えるそうで、ちょっと心が揺らぎました。
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焼き芋 ディノバジ
ふぅ、と掌に息を吹きかける。
冷え切った指先は、そんなものではどうしようもない。
でも、ただ何となく行き場の無い手を持て余していただけなので、これと言って辛いとも思わずバジルはベンチに腰掛けた。
もう12月にもなると流石に冷える。日本では、12月を師走というらしい・・・バジルの師である家光は逆にお休みを貰って日本に帰っていて、便乗してバジルもこの日本へと遊びに来ていた。
丁度、バジルの敬愛するキャバッローネのボスも日本に居る弟子の修行の為に日本を訪れているらしい。らしい、なんていうと白々しい。バジルは、それを知っていた。
日頃同じイタリアに居る時は、お互いに仕事が忙しくて中々会う時間を作れないでいたから・・・狭い並盛の中に居る間くらいは、うっかり出会うことくらいないだろうか・・・なんて謙虚だか図々しいんだかわからない目論みを抱いていた。
そうしたら、当の本人からメールを貰った。つい、今朝の事。
時間が出来そうだから、会えないか。多分修行の合間を縫ってメールをくれたのだろう。彼らしからぬ簡素な言葉と素っ気無い程の短い文章に、自惚れじゃないかと思いつつも頬がにやけてしまう。
そんなこんなで火照った気持ちを冷ます目的もあって、バジルは約束の時間より大分余裕を持って指定された公園に来ていた。
中央にある時計を見れば、いつの間にか待ち合わせまで10分を切っていた。
相変わらず悴んだ指を揉みながら、バジルは道路沿いに止まる変わった車を目を輝かせて見ている。それは、先日ツナと一緒に食べた石焼芋の屋台。
寒空の下で食べる焼き芋はとっても美味しくて、何だか優しい味がして。
綺麗なお店で美味しい料理を食べるのも良いけれど、今日はどうしても、ディーノとベンチに座って石焼芋を食べたかった。
こんなに冷たい頬をしていたら、ディーノはきっと何処かに入ろうと言うだろうけれど
でも、今日は我侭を通してみたい。
寒空の下で、温かい焼き芋を一緒に食べて、他愛も無い話をしたい。
あの素朴な味を、きっと彼は気に入るだろうから。
こんな寒空のように、凍て付くような厳しい世界を、自分たちは生きている。
白い空と、乾いた空気。細い枝。そんな淋しい冬の夕暮れ。
二人で食べる焼き芋は、きっと温かくて美味しいだろう。
そんな時間を、バジルはディーノに過ごして欲しい。
ほっこりと、優しく暖めてくれる何かが、彼の世界に溢れてくれればと思う。
幼稚だけれど、だからバジルはディーノにあの味を教えてあげたかった。
優しい幸せが、あの人の世界に少しでも多く在って欲しいから。
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遅くなって失礼しました。
次のお題は・・・サンタさんでおねがいしますvv
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