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バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。 今日もみんなでバジってこーぜ。
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連休、明けましたね。
ふみやは浅草とI〇EAに行きました。
浅草ではピンズのがちゃがちゃをやったのですが
見事シークレットを引き当てました。
IK〇Aには二度と行きたくないです。

さて!
ソーダ水、私も好きな言葉です。
ではでは!

―――――



曹達水。

恭弥殿の目は
きれいな黒瑪瑙の色をしているのだけれども
ようく見ていると
透明な部分も大分多いようで、
更にじぃっと見ていると
曹達水のようにそれがきらきらとしているのです。
あんまり見つめていますと
恭弥殿はほっぺたを紅くします。
「…あんまり見ないで。」
とお叱りをうけてしまいますが、
拙者は恭弥殿の目を見ているのが
とても好きなのです。



よくも、と思うほど雨が降る。
雲雀恭弥は沢田家に電話をかけた。
沢田奈々が出たので
丁寧に
バジルさんはいらっしゃいますか、
と尋ねる。
すると沢田奈々は
バジル君は今お遣いに出てましておりませんのよ、
と丁寧に返事をした。
そうですか、失礼いたしました。
と雲雀は携帯を切る。
バジルの居ない沢田家なぞ、
存在する意味も無い。
そう思いながら
雲雀はトレンチを羽織って家を出た。

緑と水の混じった匂いがする。
新緑は指先を広げるように旺盛に茂り、
雨にただよう花の香りも濃やかだ。
家々に飾られているこいのぼりは
雨に打たれ空を泳ぐことはできない。
ただしとど濡れて鉄棒に貼り付いている。
雲雀はあまり雨が好きではなかった。

連休のさなかというのに、
商店街は人が少ない。
雨であるというのもあるし、
高速道路の料金値下げによって
人々が地方に行ってしまっているのだろう。
まあ、
人が少ないというのは
雲雀にとって喜ばしいことである。

バジルを見つけるのは、容易かった。
ことあるごとに駄菓子屋に張り付いているのだ。
今日も物欲しそうに駄菓子屋の店先で
菓子や玩具を眺めていた。
「バジル。」
雲雀は、少し不機嫌さを装って声を掛けた。
「あっ、恭弥殿…、」
雲雀を見ると、
バジルは少し頬を染めながら
手にしていた生成りのエコバッグを咄嗟に後ろ手にした。
「後でおうちにお伺いしようと思ってましたのに。」
「君の気まぐれを待っていたら
今日が終わってしまうからね。」
「気まぐれは誰ですか…。」

「ねぇ、
知っていますか。
恭弥殿の瞳は
曹達水みたいなんですよ、」
脈絡のないことを突然言いだす。
雲雀は面食らったがいつものことなので
バジルの思考を推測してみた。
「飲みたいの、ソーダ。」
「違いますよ。
でも、
おごってくれるなら飲みます。」
全く、この子は。
雲雀は少し呆れながら100円を店主に渡す。
栓を抜いたソーダを渡されたバジルは
一口飲んで雲雀に渡した。
「そういうことではなくて、
…こう、
ぱちぱちというか、
きらきらというか…。」
一口含んだ雲雀はそれを聞きながら
バジルの無垢に心から安堵した。
それでこそ僕の恋人。
「ねぇ。」
遮って雲雀が口を開く。
「はい。」
「今日僕が君に会いたかったの、」
言いながら、
雲雀はバジルの手を引いて
人の目に付かないところに移動する。
そして、
耳元で囁いた。
「君の目を見てると青空を見た気がするから。」
近づきすぎた二つの傘が、
ぶつかって落ちる。
傘の落下の時間は短いようだったが、
瞬間口付けている時間はとても長く感じられた。
「それは…、」
思わず雲雀のコートの腰辺りを掴んだバジルは
少し蕩けた目をしていたが、
雲雀ははぐらかした。
「君が能天気ってことだよ。」
それで、
二人は笑うことができた。

「忘れるところでした。」
沢田家に送っていく途中、
バジルはエコバッグの中から白い包みを出した。
「お誕生日おめでとうございます。
お口にあうかわかりませんが。」
「何で今日が誕生日だって知ってるの、」
「ボンゴレをなめてはいけません。」
にこりと笑ってソーダ水を傾ける。
そして、
バジルはソーダ水の壜をかざして
雲雀の顔と見比べた。
「やっぱり、
曹達水は恭弥殿の目みたいです。
ぱちぱちして、
きらきらしてる。」
「…意味がわからない。」
「拙者にだけわかればいいんです。」



恭弥殿の目は
きれいな黒瑪瑙の色をしているのですが、
じぃっと見ていると
曹達水のようにきらきらぱちぱちしているのです。
屹度誰に言ってもわからない。
拙者だけのヒミツです。
今日の恭弥殿は、
一つ歳をとって
少しだけ大人になったようでした。
今日のように、
ずっと一緒にいたいなぁと思いました。



―――――

折角なので
ヒバリさんのお誕生日で。
ちょっとわかりづらい話…かと思いましたが
解説すると興が冷めるので
あえてわからないままで!
ヒバリさんの目は
きらきらぱちぱちしてるんです。

では、
さくらさんへのお題は…
『お姫様抱っこ』
で!
そのまんまでもいいですし、
さくらさん流に曲解してもウェルカムです!
よろしくお願いします~!
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