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バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。 今日もみんなでバジってこーぜ。
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あけましておめでとうございます!
今年もKYH(空気読まない方向で)、
ふみやです。
カリ。さんから引き継いで
管理人というものになりました…
よろしくお願いいたします!!

さてさて、
お次のお題、
『永遠』。
気合い入ってんな~カリ。さん!
ではでは!




―――――

永遠に。



ごくでらどのはとてもかしこいのですね…、

バジルが囁くのを獄寺は左耳の裏側で聞いた。
獄寺は
名前を気安く呼ばれるのは好きではないのだが
バジルに限っては
その
“ごくでらどの”
という甘ったるい舌足らずな響きを気に入っているものだから
自由に呼ばせている。

左肩に
ことん、
と頭が乗る。

何故にバジルが獄寺を賢いと断じたのかというと
獄寺が星座に異様に詳しかったためで、
まともに学校に通っていないバジルは
素直に獄寺の博識が嬉しかった。
「…なぁ、
今度はいつ日本に来るんだ、」
この春、
獄寺は高校を卒業する。
卒業後は沢田綱吉と共に
ボンゴレの日本支部を任されていて、
主にイタリアが活動拠点の門外顧問に所属するバジルとは
ひと時の別れとなる。
元々、
“新年のご挨拶に、”
だなんて理由をつけて
わざわざ獄寺に会いに日本まで飛行機かっ飛ばしてきたのだ。
獄寺は嬉しかったし、
次いつ会える、
なんて子どもじみたこと
口にするのはマナー違反だということも知っていた。
だから、
バジルもマナーは守らなかった。
「そうですね、
この星に永遠の愛を誓ってくれたら
いつでも帰ってきますよ、」
獄寺は、焦れた。
「星なんて…、」
左肩の重みをゆっくり押しのける。
「星なんて、
いつか死んで消えちまう。
今ここに見えてる星だって、
とっくに爆発しちまってるかもしんねーんだ。
だからオレは星なんかに永遠は誓わねぇ。」
全く、
バジルの興は冷めた。
何て浪漫を解さない男。
お互いがお互いに
思惑の外れたことを言うので、
せっかくの逢瀬が台無し。
「そんないじわる言ったら、
もう日本になんて…、
ごくでらどのなんかに会いに来ません、」
白い空気を吐いて、
バジルは獄寺にしかめっ面を向け、
その場からいなくなってしまった。
本来なら追いかけて愛の言葉を囁くのが定石と知りつつも、
獄寺は自分の言ったことを覆したくなくて、
わざとその場に留まった。

そして冬季休暇が終わる。

勢いで日本から飛んで帰ってきてしまったが、
もちろん獄寺のことを急に嫌いになんかならないし、
バジルはずっと獄寺のことを気にしていた。
「よぉ、バジル。
獄寺少年とは仲直りしたのか、」
バジルの直属の上司である沢田家光が
ネクタイを緩めながら
既に開いているバジルの部屋の扉をノックする。
家光はバジルとは違う飛行機で、
そういえば今日日本から帰ってくるということだった。
「…知りません、
ごくでらどのなんて…。」
というか、
バジルは何故家光が獄寺との仲違いを知っているのか
少し疑問に思い、
家光の表情をまじまじと見た。
すると家光は
「そんなに見詰んなよ、
照れるじゃねぇか。
ホレ、土産。」
と、
後ろ手に隠していた包みをバジルに渡した。
「税関抜けるの大変だったぜ、」
何かヤバイものでも入っているのか、
と訝しみつつ、
バジルは包みを解く。
中には、
素焼きの鉢に土が満たされたものが入っていた。
「…これは、」
「電話してやんな、」
獄寺からのものだと感づいたバジルは、
すぐに獄寺の携帯に電話した。
「ごくでらどの、」
―…ああ、バジル、
「今親方様から荷物受け取りました。」
―もう開けたか、
「ええ。…何ですか、これは。」
―春になればわかる。
「…花、ですか、」
―ああ。オレは星になんかに永遠は誓わないけど、
その花に誓う。
「花なんて、
たった一瞬の限られた命じゃないですか。
どうしてそんなものに永遠が誓えるんですか。」
―花の命は一瞬じゃない。
「一瞬です、すぐです。
すぐに枯れて死んでしまう。」
―枯れてもな、バジル。
また春になれば咲くだろ、
「…、」
―だから、
その球根、
大切にしてくれよ。

電話は切れた。

星は永遠に輝いて見えるようで、
その命には限りがある。
花は季節ごとに枯れ去るけど、
その命は繰り返される。
獄寺は
繰り返す命に永遠を誓うと言った。
バジルは、
土の中で静かに拍動する命に、
心からの愛を誓った。



―――――

ひえぇぇぇえええ
こっぱずかし!!!!!
だって
カリ。さんが悪いんだもん!!(責任転嫁)
カリ。さんありがとうの意味で
獄バジでした。
かつてなかったです。
難しさが。
獄バジって
難しい!!
いやいや…
獄バジが難しいんじゃなくて
私の力量が足りないんですよね…
よーくわかってます…。



さて!
バジリ庵は
ここらで一区切りさせていただきます!
次からは新メンバー加入で
新しいローテーションでお届けいたします!
それではしばしお待ちを~!
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うっ(涙)
コメントだけさせてください!
ふみやさんがまさか「永遠」で獄バジを書いてくださるとは思わなかったので、正直涙腺が崩壊させられてしまいました。
わ~嬉しいなぁ。こちらこそ本当にありがとうございました。このお話は絶対忘れないと思います。
球根に永遠を誓うなんて…。・゚・(ノД`)・゚・。
最後にこんな素敵な獄バジが読めて幸せでした!
それでは、後お願いします!頑張って下さい♪
かり。 2009/01/09(Fri)22:02:19 編集
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