遅くなって申し訳ないです!!
みんなのあなたです。
お題は青…。
無い頭を捻って
頑張ります!!
―――
青色万華鏡。
空は何時もの様に
はりはりと音を立てながら
地球の周りを
ぐるり回転した。
科学者の言い分によると
地球が空の中をぐるぐる回転しているらしいが
そんなのは宇宙規模の話。
地球で息をしている生き物は
みな等しく空は回転するものと
そういう風に見えているのだから仕様が無いのだと思っていた。
此処に、
バジルという少年が居た。
彼は地べたに寝っ転がって
地球というものが
“回っている”
のだという神秘を
突き止めようとしていた。
幼い彼に
自然科学は難しかった。
しかし
彼の通う寄宿学校は
彼を置いて中等部編入の試験が淡々と進められており、
分数の割り算や
因数分解で躓いているバジル少年のことなんか
だぁれも見向きもしなかった。
なのでバジル少年は
自然科学を実地で理解しようと
半ば自棄になってこうして寝っ転がっているのだ。
「おい、カス、寝転がってて
数学の一問でも解けるのか。」
同級生のザンザスが鼻で嗤いながら
バジル少年の頭を靴先で突っつく。
優等生のザンザスは
いつだって嫌味しか言わない。
バジルは彼が嫌いだった。
思いっきりしかめっ面を向けてやって
勢い良く起き上がった。
「お前の知ることではない。
どこかへ行け。
どうせお前は拙者がぼんくらなのが面白いだけだろう。」
ふいと顔を背ける。
「冷たくするなよ、
感じちまう。」
初等部の餓鬼のくせに
嫌なことを言う。
「地球の自転が分からんなぞ、
お前、
どこの時代の堅物だ。
俺が手取り足取り教えてやるよ。」
せっかく起き上がったバジルを、
ザンザスはがしと掴んで押し倒す。
「お前なんぞに教えてもらわんでも、
理解してみせる。」
ザンザスの腕の下で
バジルは囀った。
頑張って声を荒げているのが分かる。
分かるのだが、
どうにもこの上ずったボーイソプラノが
誘っているように聞こえるのは
ザンザスの脳みそが半ば爛れている所為。
「いいか、
空が地球の周りを回ってんじゃない。
地球が回ってるから空が動いて見えんだよ。」
既に声変わりを終えた熱っぽい声が
吐息と共にバジルの下顎を掠めた。
バジルは必死に顔を背け
生ぬるいザンザスの囁きを避けるのだが
鼓膜は敏感に熱を感じ取る。
「地球が回ってたら…、
だって…、
拙者たちは…、
地面に…立って…いられない。」
冷静さを失いかけたバジルは
息を上げながらやっとのことで反論する。
「それは…な、
慣性の法則ってのが働いててな…、」
熱い舌をバジルの耳元に這わせながら
ザンザスは律儀に疑問に答える。
バジルはそれどころではない。
「もう…っ、
やめろザンザスっ、
何がしたいんだお前は、」
バジルはザンザスの胸に手を当て、
精一杯の抵抗というていで
一生懸命自分からザンザスを引き離した。
「地球が回ってるっての、
体感させてやるよ。」
言うが早いか、
ザンザスはバジルの唇に噛み付いた。
容赦なく唇を吸い、
舌を貪り、
上口蓋をなぞる。
バジルは眩暈がした。
青い空が流転する。
ぐるぐるまわる。
ぐるぐるまわる。
青い色が
万華鏡のように
からからと
めまぐるしく姿を変えながらひたすら回るのを、
バジルは確かに見た。
地球は回っている。
ザンザスの唇に解放されたバジルは
未だ地面が回っているのを感じていた。
ぼーっとする頭で、
「な、
地球、
回ってただろ、」
という
シニカルなザンザスの呟きを聞く。
空は回る。
地球が回っているゆえに。
バジル少年は
今度のテストは楽勝だぁ、
と思いながら
右手の人差し指で唇をなぞった。
―――
えーっと…
お題からかけ離れてる…
とかいう声は聞かないように私は貝になる…。
一応
青=地球
という正義の元に戦ったのですが
あえなく惨敗。
誰か私に文才をください。
それでは!
次はこめさんですね!
お題は…
“Change the World”
でお願いします!
大分暖かくなってきましたね!
お風邪など召されぬよう、
春のファッションを楽しみましょう!