バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。
今日もみんなでバジってこーぜ。
遅くなり申し訳ありません。
米犬さんから頂きましたお題の「季節の変わり目」のSSで、
ツナバジです。
ちょっと色々突っ込みどころがあるかと思いますが、後ほど(;´∀`)
==================
「くしゅんっ」
と、ツナがくしゃみをしたら、流しでごそごそしていたバジルが寄ってきた。
「大丈夫ですか?沢田殿。季節の変わり目で風邪をひきやすいですから、気をつけてください」
割烹着の前の部分で濡れた手を拭いて、大げさにツナの頭に手を置こうとするバジルの手をやんわり、大丈夫だよと断った。
9月はとっくに終わり、10月も半ば。もうさすがに半そでではいられず、長袖の服も段々と厚手のものに変わり始める時期だ。
しかしこの時分になると、ツナの関心は気温の事ではなくなる。
そんなツナの焦りにも似た期待をよそに、バジルは一旦台所を出ると、大き目の紙袋を手に戻ってきた。
「はい、沢田殿。拙者からのプレゼントです。本当は食事の時に渡そうと思っていたのですが…」
綺麗なラッピングのリボンの付いた、いかにも特別風の紙袋を渡されて、ツナは嬉しい気持ちと同時にちょっとガッカリしてしまった。
仕方ないとは分かっていても…
でもせっかくプレゼントを渡されて、そんな感情を態度に出すわけにも行かず、ツナは大げさに喜んでみせて、ラッピングをといた。
中からは、綿がこんもり詰まったちゃんちゃんこが出てきた。
「親方様から聞きました。日本の冬の、伝統のホームウエアだって。拙者の時には夏でしたから甚平でしたから」
日本の伝統に弱い彼が、夏の誕生日プレゼントに甚平を渡されて、いたく喜んで、一日中、寝るときも出かける時も着ていたのを微笑ましく思いだした。
だから俺にはちゃんちゃんこなんだ。同時に、期待もまた持ち上がった。
いや、分からないぞ。さっき俺がくしゃみをしたから、繰上げでこの防寒服を今日渡しただけかもしれない。
「これも…拙者から沢田殿にです…」
そう思ったツナの前に、バジルがおずおずとこぶりながらも生クリームがたっぷり掛かった手作りのホールケーキを出してきて、自分の危惧が確定になって、ツナはがっかりした。
真ん中に立っている一本のロウソクはさすがにツナの年齢にはかなり足りない。
先ほどからごそごそと作っていたのはこれだったんだ。
…さすがにケーキは前日に作らないよな…明日になったら生クリームも乾燥してくるし。
「あ、ありがとう。ついででも嬉しいよ…」
さすがに落胆の色を隠せず、声色と肩を落としたツナが、ケーキを受け取った。
今日は10月13日…
つまりリボーンの誕生日だ。
朝から家族たちはそのための準備に忙しい。
家族に誕生日が近いものが居る者の宿命で、片方の誕生日と一緒に済まされてしまう。
それは大概、誕生日が遅い者が早い者に一緒にされる。
今更誕生日を、主役として持ち上げられて、わざわざ家族に祝って欲しい年齢でもない。
はっきり言ってご馳走が食べられればそれだけでいい。
でも、バジルは…最近親密度の上がってきた彼だけはもしかして、リボーンと誕生日を一緒にせずに、個別で俺を祝ってくれるんじゃないかと淡い期待を抱いていたので、さすがに落胆した。
仕方ないか…
バジルに誕生日を祝ってもらえるのは素直に嬉しいし。
「ありがとう、バジル君。誕生日、祝ってくれるの嬉しいよ。たとえリボーンのついででも…」
バジルはきょとんとしてツナを見ている。
「誕生日?リボーンさんのついで?リボーンさんのケーキは別に用意してありますし、沢田殿の誕生日のケーキは、明日また気合を入れて作ります」
あ、しまった。と言う風に、口を押さえるが、どうせばれるし、まぁ言いかと言う風にぺロッと舌を出して照れてみせた。
嘘とは思えないバジルの言葉に、今度はツナがきょとんとしてしまった。
「え?誕生日の…ケーキじゃないの?確かに、一本しかロウソク乗ってないけど。リボーンは三歳だっけ?」
じゃあなんでケーキなのか…?って顔のツナに、バジルはテレながら微笑んだ。
「記念日と言えば、ケーキかと思って」
「記念日って…何の記念日だっけ?」
「今日は初めて拙者と沢田殿が出会った日です」
それを聞いて、ツナは一瞬頭が真っ白になって、それから真っ赤になった。
「ご、ごめん。俺、何にも用意してなくて…」
自分の誕生日の事しか頭になかった自分が恥ずかしくなった。
そうだった、今日は初めてバジルと出会った日だった。
あんな劇的で忘れがたい出会いをしたのに、すっかり忘れていた自分が恥ずかしい。
「いいんです。拙者が勝手にやった事ですから。出会ってから一年、だからロウソクも一本。これから毎年この日に一本ずつロウソクを増やしたケーキで祝えたらいいですね」
無邪気に笑うバジルに、ツナはじゃあ明日は今日のとは別の誕生日プレゼントがもらえるかな?前回はボンゴレリングだったけど、今回はエンゲージリングだったりしてな。まだそんなわけないか。と一人ニヤニヤと照れてしまった。
そしてその後食べた、バジルの手作りの、和風・タラコケーキに、ツナは明日のプレゼントよりも明日のケーキの中身を心配する羽目になるのだった。
===============
すみません、あまり季節の変わり目関係ないというか、日が近かったので、無理やり誕生日にも絡めてしまいました。汗
後、ボンゴレ77とコミックスを交互に見て、勝手に10/13に出会ったと解釈しましたが、もしかしたら出会ったのは10/14かもしれない…(;´∀`)
最初は絶対13日だと思ってこのネタ作ったんすが、後で読み返したら、14日の方が濃いかも…でも前日に奈々がご馳走作ってて、リボーンの誕生日もあるのに「何で?」っておかしい気がして、奈々がご馳走作ったのは12と13続けてと言う事で一つお願いします。orzすんません、凄い無理やりな気がしてきた(;´∀`)
ええと、次のお題はサイトの背景にあわせまして「ハロウィン」でいかがでしょうか?(^ω^)
米犬さんから頂きましたお題の「季節の変わり目」のSSで、
ツナバジです。
ちょっと色々突っ込みどころがあるかと思いますが、後ほど(;´∀`)
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「くしゅんっ」
と、ツナがくしゃみをしたら、流しでごそごそしていたバジルが寄ってきた。
「大丈夫ですか?沢田殿。季節の変わり目で風邪をひきやすいですから、気をつけてください」
割烹着の前の部分で濡れた手を拭いて、大げさにツナの頭に手を置こうとするバジルの手をやんわり、大丈夫だよと断った。
9月はとっくに終わり、10月も半ば。もうさすがに半そでではいられず、長袖の服も段々と厚手のものに変わり始める時期だ。
しかしこの時分になると、ツナの関心は気温の事ではなくなる。
そんなツナの焦りにも似た期待をよそに、バジルは一旦台所を出ると、大き目の紙袋を手に戻ってきた。
「はい、沢田殿。拙者からのプレゼントです。本当は食事の時に渡そうと思っていたのですが…」
綺麗なラッピングのリボンの付いた、いかにも特別風の紙袋を渡されて、ツナは嬉しい気持ちと同時にちょっとガッカリしてしまった。
仕方ないとは分かっていても…
でもせっかくプレゼントを渡されて、そんな感情を態度に出すわけにも行かず、ツナは大げさに喜んでみせて、ラッピングをといた。
中からは、綿がこんもり詰まったちゃんちゃんこが出てきた。
「親方様から聞きました。日本の冬の、伝統のホームウエアだって。拙者の時には夏でしたから甚平でしたから」
日本の伝統に弱い彼が、夏の誕生日プレゼントに甚平を渡されて、いたく喜んで、一日中、寝るときも出かける時も着ていたのを微笑ましく思いだした。
だから俺にはちゃんちゃんこなんだ。同時に、期待もまた持ち上がった。
いや、分からないぞ。さっき俺がくしゃみをしたから、繰上げでこの防寒服を今日渡しただけかもしれない。
「これも…拙者から沢田殿にです…」
そう思ったツナの前に、バジルがおずおずとこぶりながらも生クリームがたっぷり掛かった手作りのホールケーキを出してきて、自分の危惧が確定になって、ツナはがっかりした。
真ん中に立っている一本のロウソクはさすがにツナの年齢にはかなり足りない。
先ほどからごそごそと作っていたのはこれだったんだ。
…さすがにケーキは前日に作らないよな…明日になったら生クリームも乾燥してくるし。
「あ、ありがとう。ついででも嬉しいよ…」
さすがに落胆の色を隠せず、声色と肩を落としたツナが、ケーキを受け取った。
今日は10月13日…
つまりリボーンの誕生日だ。
朝から家族たちはそのための準備に忙しい。
家族に誕生日が近いものが居る者の宿命で、片方の誕生日と一緒に済まされてしまう。
それは大概、誕生日が遅い者が早い者に一緒にされる。
今更誕生日を、主役として持ち上げられて、わざわざ家族に祝って欲しい年齢でもない。
はっきり言ってご馳走が食べられればそれだけでいい。
でも、バジルは…最近親密度の上がってきた彼だけはもしかして、リボーンと誕生日を一緒にせずに、個別で俺を祝ってくれるんじゃないかと淡い期待を抱いていたので、さすがに落胆した。
仕方ないか…
バジルに誕生日を祝ってもらえるのは素直に嬉しいし。
「ありがとう、バジル君。誕生日、祝ってくれるの嬉しいよ。たとえリボーンのついででも…」
バジルはきょとんとしてツナを見ている。
「誕生日?リボーンさんのついで?リボーンさんのケーキは別に用意してありますし、沢田殿の誕生日のケーキは、明日また気合を入れて作ります」
あ、しまった。と言う風に、口を押さえるが、どうせばれるし、まぁ言いかと言う風にぺロッと舌を出して照れてみせた。
嘘とは思えないバジルの言葉に、今度はツナがきょとんとしてしまった。
「え?誕生日の…ケーキじゃないの?確かに、一本しかロウソク乗ってないけど。リボーンは三歳だっけ?」
じゃあなんでケーキなのか…?って顔のツナに、バジルはテレながら微笑んだ。
「記念日と言えば、ケーキかと思って」
「記念日って…何の記念日だっけ?」
「今日は初めて拙者と沢田殿が出会った日です」
それを聞いて、ツナは一瞬頭が真っ白になって、それから真っ赤になった。
「ご、ごめん。俺、何にも用意してなくて…」
自分の誕生日の事しか頭になかった自分が恥ずかしくなった。
そうだった、今日は初めてバジルと出会った日だった。
あんな劇的で忘れがたい出会いをしたのに、すっかり忘れていた自分が恥ずかしい。
「いいんです。拙者が勝手にやった事ですから。出会ってから一年、だからロウソクも一本。これから毎年この日に一本ずつロウソクを増やしたケーキで祝えたらいいですね」
無邪気に笑うバジルに、ツナはじゃあ明日は今日のとは別の誕生日プレゼントがもらえるかな?前回はボンゴレリングだったけど、今回はエンゲージリングだったりしてな。まだそんなわけないか。と一人ニヤニヤと照れてしまった。
そしてその後食べた、バジルの手作りの、和風・タラコケーキに、ツナは明日のプレゼントよりも明日のケーキの中身を心配する羽目になるのだった。
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すみません、あまり季節の変わり目関係ないというか、日が近かったので、無理やり誕生日にも絡めてしまいました。汗
後、ボンゴレ77とコミックスを交互に見て、勝手に10/13に出会ったと解釈しましたが、もしかしたら出会ったのは10/14かもしれない…(;´∀`)
最初は絶対13日だと思ってこのネタ作ったんすが、後で読み返したら、14日の方が濃いかも…でも前日に奈々がご馳走作ってて、リボーンの誕生日もあるのに「何で?」っておかしい気がして、奈々がご馳走作ったのは12と13続けてと言う事で一つお願いします。orzすんません、凄い無理やりな気がしてきた(;´∀`)
ええと、次のお題はサイトの背景にあわせまして「ハロウィン」でいかがでしょうか?(^ω^)
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