バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。
今日もみんなでバジってこーぜ。
あけましておめでとうございます(^ω^)
ふみやさんから頂きましたお題の『無垢』で…
カップリングは家バジです。
―――――
出来ればこの者に頼みたくはなかった。
自分の目の前で跪くその者は、特殊な者を除けば、自分の部下の中で一番年端の行かない者であった。
自分を見るその無垢なるまっすぐな瞳は無知から来るものだ。
自分が何度汚い採算で自分の部下の命と作戦を図りにかけたか分かっているはずもない。
もちろんすべての事は牽いてはみなの為になると思っている。
だが、それが独りよがりの偽善でない保証などどこにもない。
力の強いものや頭の良いものも居る。が、今回の作戦で一番重要である素早さはこの者が一番である。
それに他の者は戦闘においては銃を主に使う。日本では使えない。
すべての部下の武器を銃に絞らない方が自分にとって都合がいい。
その都合のよさが今回よしと出た。
が、そのためにこの者は生活の大半を自分に与えられた武器を使いこなすための修行に明け暮れなければならなかった。
いや、この者が最初に銃は他人を巻き込むからと辞退したこともあった。
だがそれは自分の命令において、何の意味もない。たまたま合致しただけだ。
部下である彼の意思は関係ない。
すべては上司である自分の都合のためだ。
それが上手く行って、ますます罪悪感にさい悩まされるのだ。
「命に代えてもこの指輪をご子息に届けます」
そう力強く言ってのける彼を、不安からつい怒鳴り返してしまった。
「未熟者が!己の命をなくして、どうして指輪を守る事が出来る。お前の使命はそれを敵に渡さぬ事も入っているのだぞ」
はっとして恐縮する彼を見て心の中でつぶやく。…だから言えないのだ。本当のことは。
本当のことを知ることになる時はいずれ必ず来る。
その時彼はどう思うだろうか…
部屋を出る彼の背中を見つめる。
せめて命を落とさぬようにと、祈るしかできない。
大丈夫だ。彼が息子と会うときにはそこにはディーノやその部下が居る。
ディーノ達ならうまくやってくれるはずだ。
彼が命を落とす事などない。
しかし、彼が命を落とす事があろうとも、私は彼をこうやって送り出すことであろう。
その事が分かっていても、彼はあの目で私に微笑んでくれるであろうか?
またつまらぬ罪悪感で私を苦しませてくれるであろうか?
部屋を出る彼がふと足を止め、振り返る。
「親方様。大丈夫です。すべて自分で選んだ事です」
すべてを見透かすようにそう微笑んで、彼は足音を残し、部屋を出て行った。
後には小さな後悔とつまらぬ罪悪感とだけが残るのであった
―――――
ええと、同人誌用と思ってたネタですが、どうやってもかけそうもないのでここでw
家光がバジルを囮って教えなかったのは、囮って言われたら喜んで囮やって、敵ひきつけたら満足して死にそうだったので、わざと教えなかったんだと信じてます。
ツナとであったのはたまたまで、本とは学校に行く予定だったのに遊びに行っちゃたから、ディーノも合流が遅れたんだと思ってます。
次のお題は『バレンタイン』で…
は、早いでしょうか?(;・∀・)
ふみやさんから頂きましたお題の『無垢』で…
カップリングは家バジです。
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出来ればこの者に頼みたくはなかった。
自分の目の前で跪くその者は、特殊な者を除けば、自分の部下の中で一番年端の行かない者であった。
自分を見るその無垢なるまっすぐな瞳は無知から来るものだ。
自分が何度汚い採算で自分の部下の命と作戦を図りにかけたか分かっているはずもない。
もちろんすべての事は牽いてはみなの為になると思っている。
だが、それが独りよがりの偽善でない保証などどこにもない。
力の強いものや頭の良いものも居る。が、今回の作戦で一番重要である素早さはこの者が一番である。
それに他の者は戦闘においては銃を主に使う。日本では使えない。
すべての部下の武器を銃に絞らない方が自分にとって都合がいい。
その都合のよさが今回よしと出た。
が、そのためにこの者は生活の大半を自分に与えられた武器を使いこなすための修行に明け暮れなければならなかった。
いや、この者が最初に銃は他人を巻き込むからと辞退したこともあった。
だがそれは自分の命令において、何の意味もない。たまたま合致しただけだ。
部下である彼の意思は関係ない。
すべては上司である自分の都合のためだ。
それが上手く行って、ますます罪悪感にさい悩まされるのだ。
「命に代えてもこの指輪をご子息に届けます」
そう力強く言ってのける彼を、不安からつい怒鳴り返してしまった。
「未熟者が!己の命をなくして、どうして指輪を守る事が出来る。お前の使命はそれを敵に渡さぬ事も入っているのだぞ」
はっとして恐縮する彼を見て心の中でつぶやく。…だから言えないのだ。本当のことは。
本当のことを知ることになる時はいずれ必ず来る。
その時彼はどう思うだろうか…
部屋を出る彼の背中を見つめる。
せめて命を落とさぬようにと、祈るしかできない。
大丈夫だ。彼が息子と会うときにはそこにはディーノやその部下が居る。
ディーノ達ならうまくやってくれるはずだ。
彼が命を落とす事などない。
しかし、彼が命を落とす事があろうとも、私は彼をこうやって送り出すことであろう。
その事が分かっていても、彼はあの目で私に微笑んでくれるであろうか?
またつまらぬ罪悪感で私を苦しませてくれるであろうか?
部屋を出る彼がふと足を止め、振り返る。
「親方様。大丈夫です。すべて自分で選んだ事です」
すべてを見透かすようにそう微笑んで、彼は足音を残し、部屋を出て行った。
後には小さな後悔とつまらぬ罪悪感とだけが残るのであった
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ええと、同人誌用と思ってたネタですが、どうやってもかけそうもないのでここでw
家光がバジルを囮って教えなかったのは、囮って言われたら喜んで囮やって、敵ひきつけたら満足して死にそうだったので、わざと教えなかったんだと信じてます。
ツナとであったのはたまたまで、本とは学校に行く予定だったのに遊びに行っちゃたから、ディーノも合流が遅れたんだと思ってます。
次のお題は『バレンタイン』で…
は、早いでしょうか?(;・∀・)
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