バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。
今日もみんなでバジってこーぜ。
どうもどうも、
世界で一番ヒマな人、
ふみやですよ~。
宝稚さんの絵が見られなくて
本当に残念でなりません…が!
こめさんのお題を華麗にドローして
オレのブルーア〇ズを召喚…
しますので、
皆様よろしくお願いいたします。
では!
―――――
ホワイトデー。
ぽかぽかと暖かい日のことであった。
バジルは沢田奈々にいいつかり、
商店街で人参と鶏肉を購って
途中であんこだまが食べたくなり
駄菓子屋に寄って
余計なものをたくさん買って
無駄遣いしたのが恥ずかしくて
公園でいそいそと
よっちゃんいかや五円チョコを消化していた時のことである。
ジャングルジムに登って一つ目の五円チョコを開けたとき。
「おい、新入り。」
いつの間にか
獄寺隼人がジャングルジムの下に立っている。
「ああ、獄寺殿、
どうかしましたか、」
駄菓子の包みをエコバッグに隠しつつ、
バジルはジャングルジムから降りて獄寺に微笑みかけた。
獄寺は、
自分で声を掛けたくせに
そっぽを向きながら左手に持っていた紙袋をバジルに突き出した。
「これ、やるよ。」
水色の紙袋に、
何やら丁寧に包装されたものが入っている。
「え…、
どうしてですか、」
「何でもいいだろ、
ほら、受け取れよ、」
じゃあ、と受け取ると、
獄寺は真っ赤になって踵を返した。
「あ…あの…
ありがとうございます…。」
戸惑うバジルを背に、
獄寺は
「るせーよ、」
と悪態をつきながら公園から出て行った。
改めて五円チョコを頬張り、
よっちゃんいかの封を開けたとき。
山本武が遠くから手を振りながらやってきた。
「よっ、バジル。
元気か、」
陽が傾き始めて、
少し肌寒くなってきた。
山本はジャングルジムに
するするとよじ登り、
バジルの隣に腰を下ろした。
「はい、
山本殿もお元気そうで何よりです。」
今日はランニング終わって、これから帰るとこなんだ、
と言いながら
山本は背中のメッセンジャーバッグから
薄いピンクの包みを取り出した。
「じゃ、これ、
渡したから。」
山本はジャングルジムから飛び降りる。
「え、これはなんですか、」
「内緒なのな、」
白い歯を見せて、
山本は大きく手を振りながら公園から去った。
獄寺に山本。
二人して、
何で拙者に贈り物を。
バジルは多少混乱しながら
よっちゃんいかを噛み切った。
陽が翳って
さすがに肌寒くなってきたので
バジルは公園を後にし、
沢田家に帰ろうとした。
その途中で。
「ねえ、君。」
突然背後から声を掛けられ、
バジルはものすごくビックリする。
振り返ると、
雲雀恭弥が気配を消して立っていた。
「ヒバリ殿、
お久しぶりです。
どうかしましたか、」
「どうかしないと
声をかけちゃいけないの、」
夕日に照らされて
雲雀のむすっとした顔が朱色に染まっている。
「すみません、
そういうわけではないのですが…、」
バジルが困っていると、
雲雀は右手に包んでいた
小さな白い包みをバジルに押し付けた。
赤いリボンがついていて、
可愛らしい。
「え…これは…、」
「いいから。」
バジルがおずおずと包みを受け取ると、
雲雀はバジルを追い越して
さっさと行ってしまった。
「あのっ、ありがとうございます、」
バジルは雲雀の背中に声を投げかけた。
沢田家に到着し、
奈々に人参と鶏肉を渡すと、
沢田綱吉が2階から降りてきて
「部屋においでよ、」
と声を掛けたので、
連れ立って2階へ上がると
沢田は薄い緑の包みをバジルに手渡した。
「はい、これ、
ホワイトデーのお返し。」
いよいよバジルは混乱した。
「あの、沢田殿、
今日は何かのお祝い事があるのでしょうか、」
沢田は一瞬きょとんとして、
「もしかして、バジル君、
ホワイトデー知らない、」
と言った。
「ほわいとでー、
とは、
何ですか、」
バジルが困った顔をすると、
沢田は笑って
「ホワイトデーっていうのは、
バレンタインにチョコをもらったお返しをする日だよ。」
と言いながら
バジルの持っている包みを見た。
「どうしたの、
いっぱいプレゼント持って。」
「いえ、それが、
獄寺殿と山本殿とヒバリ殿が
下さったのですが…
もしかして
これもほわいとでーというものでしょうか、」
「バジル君、
皆にチョコ渡したの、」
「いいえ、
沢田殿にしかお渡ししておりません。」
すると、
沢田は笑った。
「じゃあ、皆バジル君に
プレゼントしたかったんだね、
皆バジル君のこと、好きなんだなぁ。」
そんなことを言われ、
当惑した顔で、
バジルはプレゼントたちを見渡した。
「どうしましょう、
何も知らずに受け取ってしまいました、」
「返したら、
もっと失礼だと思うけど。」
沢田は余裕の笑みでバジルを見る。
「沢田殿…、
拙者が困ってるの、
面白がっていませんか、」
「面白がってなんかないよ、
ただ、さ。」
少しむくれた顔のバジルが、
沢田の顔を覗き込むと、
沢田はバジルの頬に一瞬口付けた。
「可愛いなぁと思って。」
真っ赤になったバジルを少し抱き寄せて、
沢田は満ち足りた気持ちになった。
「来年からは、
ホワイトデーはオレだけのものだよ、」
―――――
何か…
上手く書けなくてすみません…。
海外にはホワイトデーの習慣がないので、
バジル君はホワイトデー知らないだろうなーと。
で、
ディーノさんとスクアーロも知らないだろうから、
今回は不参加で。
チョコもらってないのにホワイトデー渡す、
って、
すごく寂しい…笑。
では、
次のお題。
さくらさん、だけに、
『桜』
で!
よろしくお願いいたします~!!
では!
世界で一番ヒマな人、
ふみやですよ~。
宝稚さんの絵が見られなくて
本当に残念でなりません…が!
こめさんのお題を華麗にドローして
オレのブルーア〇ズを召喚…
しますので、
皆様よろしくお願いいたします。
では!
―――――
ホワイトデー。
ぽかぽかと暖かい日のことであった。
バジルは沢田奈々にいいつかり、
商店街で人参と鶏肉を購って
途中であんこだまが食べたくなり
駄菓子屋に寄って
余計なものをたくさん買って
無駄遣いしたのが恥ずかしくて
公園でいそいそと
よっちゃんいかや五円チョコを消化していた時のことである。
ジャングルジムに登って一つ目の五円チョコを開けたとき。
「おい、新入り。」
いつの間にか
獄寺隼人がジャングルジムの下に立っている。
「ああ、獄寺殿、
どうかしましたか、」
駄菓子の包みをエコバッグに隠しつつ、
バジルはジャングルジムから降りて獄寺に微笑みかけた。
獄寺は、
自分で声を掛けたくせに
そっぽを向きながら左手に持っていた紙袋をバジルに突き出した。
「これ、やるよ。」
水色の紙袋に、
何やら丁寧に包装されたものが入っている。
「え…、
どうしてですか、」
「何でもいいだろ、
ほら、受け取れよ、」
じゃあ、と受け取ると、
獄寺は真っ赤になって踵を返した。
「あ…あの…
ありがとうございます…。」
戸惑うバジルを背に、
獄寺は
「るせーよ、」
と悪態をつきながら公園から出て行った。
改めて五円チョコを頬張り、
よっちゃんいかの封を開けたとき。
山本武が遠くから手を振りながらやってきた。
「よっ、バジル。
元気か、」
陽が傾き始めて、
少し肌寒くなってきた。
山本はジャングルジムに
するするとよじ登り、
バジルの隣に腰を下ろした。
「はい、
山本殿もお元気そうで何よりです。」
今日はランニング終わって、これから帰るとこなんだ、
と言いながら
山本は背中のメッセンジャーバッグから
薄いピンクの包みを取り出した。
「じゃ、これ、
渡したから。」
山本はジャングルジムから飛び降りる。
「え、これはなんですか、」
「内緒なのな、」
白い歯を見せて、
山本は大きく手を振りながら公園から去った。
獄寺に山本。
二人して、
何で拙者に贈り物を。
バジルは多少混乱しながら
よっちゃんいかを噛み切った。
陽が翳って
さすがに肌寒くなってきたので
バジルは公園を後にし、
沢田家に帰ろうとした。
その途中で。
「ねえ、君。」
突然背後から声を掛けられ、
バジルはものすごくビックリする。
振り返ると、
雲雀恭弥が気配を消して立っていた。
「ヒバリ殿、
お久しぶりです。
どうかしましたか、」
「どうかしないと
声をかけちゃいけないの、」
夕日に照らされて
雲雀のむすっとした顔が朱色に染まっている。
「すみません、
そういうわけではないのですが…、」
バジルが困っていると、
雲雀は右手に包んでいた
小さな白い包みをバジルに押し付けた。
赤いリボンがついていて、
可愛らしい。
「え…これは…、」
「いいから。」
バジルがおずおずと包みを受け取ると、
雲雀はバジルを追い越して
さっさと行ってしまった。
「あのっ、ありがとうございます、」
バジルは雲雀の背中に声を投げかけた。
沢田家に到着し、
奈々に人参と鶏肉を渡すと、
沢田綱吉が2階から降りてきて
「部屋においでよ、」
と声を掛けたので、
連れ立って2階へ上がると
沢田は薄い緑の包みをバジルに手渡した。
「はい、これ、
ホワイトデーのお返し。」
いよいよバジルは混乱した。
「あの、沢田殿、
今日は何かのお祝い事があるのでしょうか、」
沢田は一瞬きょとんとして、
「もしかして、バジル君、
ホワイトデー知らない、」
と言った。
「ほわいとでー、
とは、
何ですか、」
バジルが困った顔をすると、
沢田は笑って
「ホワイトデーっていうのは、
バレンタインにチョコをもらったお返しをする日だよ。」
と言いながら
バジルの持っている包みを見た。
「どうしたの、
いっぱいプレゼント持って。」
「いえ、それが、
獄寺殿と山本殿とヒバリ殿が
下さったのですが…
もしかして
これもほわいとでーというものでしょうか、」
「バジル君、
皆にチョコ渡したの、」
「いいえ、
沢田殿にしかお渡ししておりません。」
すると、
沢田は笑った。
「じゃあ、皆バジル君に
プレゼントしたかったんだね、
皆バジル君のこと、好きなんだなぁ。」
そんなことを言われ、
当惑した顔で、
バジルはプレゼントたちを見渡した。
「どうしましょう、
何も知らずに受け取ってしまいました、」
「返したら、
もっと失礼だと思うけど。」
沢田は余裕の笑みでバジルを見る。
「沢田殿…、
拙者が困ってるの、
面白がっていませんか、」
「面白がってなんかないよ、
ただ、さ。」
少しむくれた顔のバジルが、
沢田の顔を覗き込むと、
沢田はバジルの頬に一瞬口付けた。
「可愛いなぁと思って。」
真っ赤になったバジルを少し抱き寄せて、
沢田は満ち足りた気持ちになった。
「来年からは、
ホワイトデーはオレだけのものだよ、」
―――――
何か…
上手く書けなくてすみません…。
海外にはホワイトデーの習慣がないので、
バジル君はホワイトデー知らないだろうなーと。
で、
ディーノさんとスクアーロも知らないだろうから、
今回は不参加で。
チョコもらってないのにホワイトデー渡す、
って、
すごく寂しい…笑。
では、
次のお題。
さくらさん、だけに、
『桜』
で!
よろしくお願いいたします~!!
では!
PR
とぅす!!
皆さん、
ふみやのカメラは
いつもあなたを狙っていますよ、
ふみやです。
オ〇ドリーの春〇は
素に戻ったときかっこよかった…
気がしたんですけどね…。
皆に否定されて
やっぱり気持ち悪いということにしました。
さて、
宝稚さんからのお題。
『春一番』。
正直なところ…
おっと、
この続きは最後の方で。
では!!
―――――
春一番。
地下鉄の出口を昇ると
ものすごい勢いのビル風が
容赦なくディーノとバジルに吹き付けた。
髪の毛がぼさぼさ。
元から無造作ヘアのディーノはまだしも
朝から丁寧にブローして
やっと出来上がるバジルの髪型は
毛玉の化け物のようになっている。
ひとしきり爆笑したディーノは
さすがにむくれ顔になっているバジルの髪を丁寧に整えて、
手を引いた。
「朝からすごい風だな。」
振り返り見て、
何も無いところでこける。
復讐のチャンスとばかりに、
バジルは笑う。
「人のことを笑った罰です。」
「それ言ったら、
お前だって今オレのこと笑ったろ、」
「何のことですか、
拙者は笑ってなんていませんよ。」
澄ました顔でふふんと鼻を鳴らすバジルに、
再び突風が吹きつける。
いや、
もちろんディーノにも風は吹いているのだが、
ダメージはバジルの方が受けている。
毛玉の化け物は
また嗤われる羽目になった。
「わりぃわりぃ、
…しかし風強いなー、
台風か、」
「台風だったら雨が降るんじゃないですか。
…確か…、
沢田殿が
“ハル一番”って言ってました。」
「ハル一番、」
考え込む二人の頭の上のもやもやの中には、
三浦ハルの明るい笑顔。
「ハルが一番って、
何なんだろうな、」
「さあ…。」
ビル街を抜けて、
公園に辿り着く。
そこで、
バジルが作ってきたお弁当を
ベンチに腰掛けて食べた。
「あっ、
ディーノ殿、
あれは“サクラ”ですか、」
バジルの指差す方には、
大きな紅梅が楚々と花を咲かせている。
「さぁ…、
オレ、
花とかわかんねぇ…。」
「頼りないですねぇ…。」
黙々とおむすびを食し、
最後に奮発して買った
あまおうを食べた。
「ハルが一番だし、
サクラも見れたし、
今日はいい日だなっ、」
「そうですね、」
にこにこと手を重ねあう。
春近い、
風の強い日に。
―――――
はい!
勘違い二人のお話でした。
冒頭で言っていた
真っ先に頭に浮かんだこととは
“春一番に吹かれてスカートがめくれるバジル君”
でした。
…書いたらダメだ!!
一応自粛しました…。
さて、
お次は
さくらさんに初めてバトンが回されます!!
記念すべき初のお題は…
『白』
でお願いします!
楽しみにしてますね~!!
皆さん、
ふみやのカメラは
いつもあなたを狙っていますよ、
ふみやです。
オ〇ドリーの春〇は
素に戻ったときかっこよかった…
気がしたんですけどね…。
皆に否定されて
やっぱり気持ち悪いということにしました。
さて、
宝稚さんからのお題。
『春一番』。
正直なところ…
おっと、
この続きは最後の方で。
では!!
―――――
春一番。
地下鉄の出口を昇ると
ものすごい勢いのビル風が
容赦なくディーノとバジルに吹き付けた。
髪の毛がぼさぼさ。
元から無造作ヘアのディーノはまだしも
朝から丁寧にブローして
やっと出来上がるバジルの髪型は
毛玉の化け物のようになっている。
ひとしきり爆笑したディーノは
さすがにむくれ顔になっているバジルの髪を丁寧に整えて、
手を引いた。
「朝からすごい風だな。」
振り返り見て、
何も無いところでこける。
復讐のチャンスとばかりに、
バジルは笑う。
「人のことを笑った罰です。」
「それ言ったら、
お前だって今オレのこと笑ったろ、」
「何のことですか、
拙者は笑ってなんていませんよ。」
澄ました顔でふふんと鼻を鳴らすバジルに、
再び突風が吹きつける。
いや、
もちろんディーノにも風は吹いているのだが、
ダメージはバジルの方が受けている。
毛玉の化け物は
また嗤われる羽目になった。
「わりぃわりぃ、
…しかし風強いなー、
台風か、」
「台風だったら雨が降るんじゃないですか。
…確か…、
沢田殿が
“ハル一番”って言ってました。」
「ハル一番、」
考え込む二人の頭の上のもやもやの中には、
三浦ハルの明るい笑顔。
「ハルが一番って、
何なんだろうな、」
「さあ…。」
ビル街を抜けて、
公園に辿り着く。
そこで、
バジルが作ってきたお弁当を
ベンチに腰掛けて食べた。
「あっ、
ディーノ殿、
あれは“サクラ”ですか、」
バジルの指差す方には、
大きな紅梅が楚々と花を咲かせている。
「さぁ…、
オレ、
花とかわかんねぇ…。」
「頼りないですねぇ…。」
黙々とおむすびを食し、
最後に奮発して買った
あまおうを食べた。
「ハルが一番だし、
サクラも見れたし、
今日はいい日だなっ、」
「そうですね、」
にこにこと手を重ねあう。
春近い、
風の強い日に。
―――――
はい!
勘違い二人のお話でした。
冒頭で言っていた
真っ先に頭に浮かんだこととは
“春一番に吹かれてスカートがめくれるバジル君”
でした。
…書いたらダメだ!!
一応自粛しました…。
さて、
お次は
さくらさんに初めてバトンが回されます!!
記念すべき初のお題は…
『白』
でお願いします!
楽しみにしてますね~!!
ど~も~、
ハートブレーカー・フミヤです。
…そんなに…皆…一気に…
というわけでね、
ハイ、
元気だしていこうかなってね。
宝稚さんからのバトンは
全部オレが受け取るぜ!!
んでは。
―――――
酒盛り。
酒盛り、
というには少し寂しいかもしれない。
メロウなジャズが狭いバーのフロアを
より湿っぽいものにする。
「それにしても飲みすぎだ。」
赤い眼の男が
スコッチのロックだったただの水を傾ける。
「だってお前のオゴリなんだろう。」
青い目の少年が澱んだ視線で応える。
卓の上には
空になった麦酒の壜がせめぎあっている。
何のことはない、
ただの誕生日会だ。
16歳になったのだから、
飲みに連れてって、
とバジルはザンザスに強請った。
それに応じて、
現在午前5時。
「お前の誕生日は“昨日”だろう。」
「そんな屁理屈、
レヴィくらいしか聞かないぞ。」
元々バジルは家光により酒に慣らされている。
本人の知らぬ間にオレンジジュースに日本酒が混入されている、
ということもしばしば。
なので、
ちょっとやそっとで酔うわけはなく、
バーのオープンからスタートした飲み会は
店中の壜麦酒を空にするくらいには深くなっていた。
「気持ち悪いよ、お前、
もっと小僧なら小僧らしく飲め。」
ザンザスは眉を顰めてぬるい水をあおる。
「ならもっと酔わせてみろ。」
バジルは唇を突き出して、
首を傾げてザンザスを挑発する。
「莫迦が。」
ザンザスは無視して卓の上の干からびた乾酪を摘み上げた。
老いた店主がレコードを取り替える。
「…ねぇ、」
「あぁ、」
「このまま時が止まればいいのに。」
ザンザスの眉がぴくりと跳ねる。
「何が言いたいんだお前は。」
「だってさ、
このまま拙者はおぬしのように
老いてカランカランになるんだぞ、
そんなのって悲劇だ。」
期待した反応と180度違うことを言われたザンザスは
期待していたことを悟らせぬよう
大袈裟に脚を組んだ。
「ペシミスト気取り。」
「まさか、
根っからのオプティミスト。」
あああ、
とバジルは頭を掻き毟って
「帰る。」
と言い、
勢い良く椅子から立ち上がった。
「さよならのキスは、」
「もう子どもじゃないからしない。」
「じゃあお前はずっと子どもでいろ。」
ふらふらと扉に向かって歩き始めていたバジルを、
ザンザスは乱暴に引き寄せる。
「お誕生日おめでとう、バジル君。
君は永遠の16歳だ。」
「うるさい、ザンザスじじい、
今度は麦酒なんかじゃ済まさないからな、」
扉の外は、
もう明るんでいる。
―――――
ザンバジでした~。
何かね、
さっき調べたら
イタリアの法規飲酒年齢は16歳以上だそうですよ。
だから、
惜しくも20歳バジル君と
三十路ザンザスというわけにはまいりませんでした。
三十路ザンザス可愛い…。
というわけでね、
次はこめさん!
お題は
『苺』
でお願いします!
ハートブレーカー・フミヤです。
…そんなに…皆…一気に…
というわけでね、
ハイ、
元気だしていこうかなってね。
宝稚さんからのバトンは
全部オレが受け取るぜ!!
んでは。
―――――
酒盛り。
酒盛り、
というには少し寂しいかもしれない。
メロウなジャズが狭いバーのフロアを
より湿っぽいものにする。
「それにしても飲みすぎだ。」
赤い眼の男が
スコッチのロックだったただの水を傾ける。
「だってお前のオゴリなんだろう。」
青い目の少年が澱んだ視線で応える。
卓の上には
空になった麦酒の壜がせめぎあっている。
何のことはない、
ただの誕生日会だ。
16歳になったのだから、
飲みに連れてって、
とバジルはザンザスに強請った。
それに応じて、
現在午前5時。
「お前の誕生日は“昨日”だろう。」
「そんな屁理屈、
レヴィくらいしか聞かないぞ。」
元々バジルは家光により酒に慣らされている。
本人の知らぬ間にオレンジジュースに日本酒が混入されている、
ということもしばしば。
なので、
ちょっとやそっとで酔うわけはなく、
バーのオープンからスタートした飲み会は
店中の壜麦酒を空にするくらいには深くなっていた。
「気持ち悪いよ、お前、
もっと小僧なら小僧らしく飲め。」
ザンザスは眉を顰めてぬるい水をあおる。
「ならもっと酔わせてみろ。」
バジルは唇を突き出して、
首を傾げてザンザスを挑発する。
「莫迦が。」
ザンザスは無視して卓の上の干からびた乾酪を摘み上げた。
老いた店主がレコードを取り替える。
「…ねぇ、」
「あぁ、」
「このまま時が止まればいいのに。」
ザンザスの眉がぴくりと跳ねる。
「何が言いたいんだお前は。」
「だってさ、
このまま拙者はおぬしのように
老いてカランカランになるんだぞ、
そんなのって悲劇だ。」
期待した反応と180度違うことを言われたザンザスは
期待していたことを悟らせぬよう
大袈裟に脚を組んだ。
「ペシミスト気取り。」
「まさか、
根っからのオプティミスト。」
あああ、
とバジルは頭を掻き毟って
「帰る。」
と言い、
勢い良く椅子から立ち上がった。
「さよならのキスは、」
「もう子どもじゃないからしない。」
「じゃあお前はずっと子どもでいろ。」
ふらふらと扉に向かって歩き始めていたバジルを、
ザンザスは乱暴に引き寄せる。
「お誕生日おめでとう、バジル君。
君は永遠の16歳だ。」
「うるさい、ザンザスじじい、
今度は麦酒なんかじゃ済まさないからな、」
扉の外は、
もう明るんでいる。
―――――
ザンバジでした~。
何かね、
さっき調べたら
イタリアの法規飲酒年齢は16歳以上だそうですよ。
だから、
惜しくも20歳バジル君と
三十路ザンザスというわけにはまいりませんでした。
三十路ザンザス可愛い…。
というわけでね、
次はこめさん!
お題は
『苺』
でお願いします!
あけましておめでとうございます!
今年もKYH(空気読まない方向で)、
ふみやです。
カリ。さんから引き継いで
管理人というものになりました…
よろしくお願いいたします!!
さてさて、
お次のお題、
『永遠』。
気合い入ってんな~カリ。さん!
ではでは!
―――――
永遠に。
ごくでらどのはとてもかしこいのですね…、
バジルが囁くのを獄寺は左耳の裏側で聞いた。
獄寺は
名前を気安く呼ばれるのは好きではないのだが
バジルに限っては
その
“ごくでらどの”
という甘ったるい舌足らずな響きを気に入っているものだから
自由に呼ばせている。
左肩に
ことん、
と頭が乗る。
何故にバジルが獄寺を賢いと断じたのかというと
獄寺が星座に異様に詳しかったためで、
まともに学校に通っていないバジルは
素直に獄寺の博識が嬉しかった。
「…なぁ、
今度はいつ日本に来るんだ、」
この春、
獄寺は高校を卒業する。
卒業後は沢田綱吉と共に
ボンゴレの日本支部を任されていて、
主にイタリアが活動拠点の門外顧問に所属するバジルとは
ひと時の別れとなる。
元々、
“新年のご挨拶に、”
だなんて理由をつけて
わざわざ獄寺に会いに日本まで飛行機かっ飛ばしてきたのだ。
獄寺は嬉しかったし、
次いつ会える、
なんて子どもじみたこと
口にするのはマナー違反だということも知っていた。
だから、
バジルもマナーは守らなかった。
「そうですね、
この星に永遠の愛を誓ってくれたら
いつでも帰ってきますよ、」
獄寺は、焦れた。
「星なんて…、」
左肩の重みをゆっくり押しのける。
「星なんて、
いつか死んで消えちまう。
今ここに見えてる星だって、
とっくに爆発しちまってるかもしんねーんだ。
だからオレは星なんかに永遠は誓わねぇ。」
全く、
バジルの興は冷めた。
何て浪漫を解さない男。
お互いがお互いに
思惑の外れたことを言うので、
せっかくの逢瀬が台無し。
「そんないじわる言ったら、
もう日本になんて…、
ごくでらどのなんかに会いに来ません、」
白い空気を吐いて、
バジルは獄寺にしかめっ面を向け、
その場からいなくなってしまった。
本来なら追いかけて愛の言葉を囁くのが定石と知りつつも、
獄寺は自分の言ったことを覆したくなくて、
わざとその場に留まった。
そして冬季休暇が終わる。
勢いで日本から飛んで帰ってきてしまったが、
もちろん獄寺のことを急に嫌いになんかならないし、
バジルはずっと獄寺のことを気にしていた。
「よぉ、バジル。
獄寺少年とは仲直りしたのか、」
バジルの直属の上司である沢田家光が
ネクタイを緩めながら
既に開いているバジルの部屋の扉をノックする。
家光はバジルとは違う飛行機で、
そういえば今日日本から帰ってくるということだった。
「…知りません、
ごくでらどのなんて…。」
というか、
バジルは何故家光が獄寺との仲違いを知っているのか
少し疑問に思い、
家光の表情をまじまじと見た。
すると家光は
「そんなに見詰んなよ、
照れるじゃねぇか。
ホレ、土産。」
と、
後ろ手に隠していた包みをバジルに渡した。
「税関抜けるの大変だったぜ、」
何かヤバイものでも入っているのか、
と訝しみつつ、
バジルは包みを解く。
中には、
素焼きの鉢に土が満たされたものが入っていた。
「…これは、」
「電話してやんな、」
獄寺からのものだと感づいたバジルは、
すぐに獄寺の携帯に電話した。
「ごくでらどの、」
―…ああ、バジル、
「今親方様から荷物受け取りました。」
―もう開けたか、
「ええ。…何ですか、これは。」
―春になればわかる。
「…花、ですか、」
―ああ。オレは星になんかに永遠は誓わないけど、
その花に誓う。
「花なんて、
たった一瞬の限られた命じゃないですか。
どうしてそんなものに永遠が誓えるんですか。」
―花の命は一瞬じゃない。
「一瞬です、すぐです。
すぐに枯れて死んでしまう。」
―枯れてもな、バジル。
また春になれば咲くだろ、
「…、」
―だから、
その球根、
大切にしてくれよ。
電話は切れた。
星は永遠に輝いて見えるようで、
その命には限りがある。
花は季節ごとに枯れ去るけど、
その命は繰り返される。
獄寺は
繰り返す命に永遠を誓うと言った。
バジルは、
土の中で静かに拍動する命に、
心からの愛を誓った。
―――――
ひえぇぇぇえええ
こっぱずかし!!!!!
だって
カリ。さんが悪いんだもん!!(責任転嫁)
カリ。さんありがとうの意味で
獄バジでした。
かつてなかったです。
難しさが。
獄バジって
難しい!!
いやいや…
獄バジが難しいんじゃなくて
私の力量が足りないんですよね…
よーくわかってます…。
さて!
バジリ庵は
ここらで一区切りさせていただきます!
次からは新メンバー加入で
新しいローテーションでお届けいたします!
それではしばしお待ちを~!
今年もKYH(空気読まない方向で)、
ふみやです。
カリ。さんから引き継いで
管理人というものになりました…
よろしくお願いいたします!!
さてさて、
お次のお題、
『永遠』。
気合い入ってんな~カリ。さん!
ではでは!
―――――
永遠に。
ごくでらどのはとてもかしこいのですね…、
バジルが囁くのを獄寺は左耳の裏側で聞いた。
獄寺は
名前を気安く呼ばれるのは好きではないのだが
バジルに限っては
その
“ごくでらどの”
という甘ったるい舌足らずな響きを気に入っているものだから
自由に呼ばせている。
左肩に
ことん、
と頭が乗る。
何故にバジルが獄寺を賢いと断じたのかというと
獄寺が星座に異様に詳しかったためで、
まともに学校に通っていないバジルは
素直に獄寺の博識が嬉しかった。
「…なぁ、
今度はいつ日本に来るんだ、」
この春、
獄寺は高校を卒業する。
卒業後は沢田綱吉と共に
ボンゴレの日本支部を任されていて、
主にイタリアが活動拠点の門外顧問に所属するバジルとは
ひと時の別れとなる。
元々、
“新年のご挨拶に、”
だなんて理由をつけて
わざわざ獄寺に会いに日本まで飛行機かっ飛ばしてきたのだ。
獄寺は嬉しかったし、
次いつ会える、
なんて子どもじみたこと
口にするのはマナー違反だということも知っていた。
だから、
バジルもマナーは守らなかった。
「そうですね、
この星に永遠の愛を誓ってくれたら
いつでも帰ってきますよ、」
獄寺は、焦れた。
「星なんて…、」
左肩の重みをゆっくり押しのける。
「星なんて、
いつか死んで消えちまう。
今ここに見えてる星だって、
とっくに爆発しちまってるかもしんねーんだ。
だからオレは星なんかに永遠は誓わねぇ。」
全く、
バジルの興は冷めた。
何て浪漫を解さない男。
お互いがお互いに
思惑の外れたことを言うので、
せっかくの逢瀬が台無し。
「そんないじわる言ったら、
もう日本になんて…、
ごくでらどのなんかに会いに来ません、」
白い空気を吐いて、
バジルは獄寺にしかめっ面を向け、
その場からいなくなってしまった。
本来なら追いかけて愛の言葉を囁くのが定石と知りつつも、
獄寺は自分の言ったことを覆したくなくて、
わざとその場に留まった。
そして冬季休暇が終わる。
勢いで日本から飛んで帰ってきてしまったが、
もちろん獄寺のことを急に嫌いになんかならないし、
バジルはずっと獄寺のことを気にしていた。
「よぉ、バジル。
獄寺少年とは仲直りしたのか、」
バジルの直属の上司である沢田家光が
ネクタイを緩めながら
既に開いているバジルの部屋の扉をノックする。
家光はバジルとは違う飛行機で、
そういえば今日日本から帰ってくるということだった。
「…知りません、
ごくでらどのなんて…。」
というか、
バジルは何故家光が獄寺との仲違いを知っているのか
少し疑問に思い、
家光の表情をまじまじと見た。
すると家光は
「そんなに見詰んなよ、
照れるじゃねぇか。
ホレ、土産。」
と、
後ろ手に隠していた包みをバジルに渡した。
「税関抜けるの大変だったぜ、」
何かヤバイものでも入っているのか、
と訝しみつつ、
バジルは包みを解く。
中には、
素焼きの鉢に土が満たされたものが入っていた。
「…これは、」
「電話してやんな、」
獄寺からのものだと感づいたバジルは、
すぐに獄寺の携帯に電話した。
「ごくでらどの、」
―…ああ、バジル、
「今親方様から荷物受け取りました。」
―もう開けたか、
「ええ。…何ですか、これは。」
―春になればわかる。
「…花、ですか、」
―ああ。オレは星になんかに永遠は誓わないけど、
その花に誓う。
「花なんて、
たった一瞬の限られた命じゃないですか。
どうしてそんなものに永遠が誓えるんですか。」
―花の命は一瞬じゃない。
「一瞬です、すぐです。
すぐに枯れて死んでしまう。」
―枯れてもな、バジル。
また春になれば咲くだろ、
「…、」
―だから、
その球根、
大切にしてくれよ。
電話は切れた。
星は永遠に輝いて見えるようで、
その命には限りがある。
花は季節ごとに枯れ去るけど、
その命は繰り返される。
獄寺は
繰り返す命に永遠を誓うと言った。
バジルは、
土の中で静かに拍動する命に、
心からの愛を誓った。
―――――
ひえぇぇぇえええ
こっぱずかし!!!!!
だって
カリ。さんが悪いんだもん!!(責任転嫁)
カリ。さんありがとうの意味で
獄バジでした。
かつてなかったです。
難しさが。
獄バジって
難しい!!
いやいや…
獄バジが難しいんじゃなくて
私の力量が足りないんですよね…
よーくわかってます…。
さて!
バジリ庵は
ここらで一区切りさせていただきます!
次からは新メンバー加入で
新しいローテーションでお届けいたします!
それではしばしお待ちを~!
ヒーホー!
今年一番の冷え込みの中、
如何お過ごしでしょうか皆様。
風邪などお召しになってませんでしょうか。
私は元気です。
さて!
今年も残すところ1週間をきりましたね。
順番としてはカリ。さんの更新を待ちたいところだったのですが、
私、
芙宮の個人的な都合(帰省です!)
のため、
年末年始のご挨拶をさせていただきたく
書き込みをしている次第でございます。
来年、
バジリ庵は少し変わります。
詳しくは私が東京に戻り次第お伝えしたいのですが、
1月6日以降に、
お伝えできると思います。
帰省に伴いまして、
更新が遅れることを
この場を借りてお詫びいたします。
申し訳ございません。
帰り次第鋭意更新したいと思います!
それでは、
良いお年を!
そして来年もよろしくお願いいたします!!
今年一番の冷え込みの中、
如何お過ごしでしょうか皆様。
風邪などお召しになってませんでしょうか。
私は元気です。
さて!
今年も残すところ1週間をきりましたね。
順番としてはカリ。さんの更新を待ちたいところだったのですが、
私、
芙宮の個人的な都合(帰省です!)
のため、
年末年始のご挨拶をさせていただきたく
書き込みをしている次第でございます。
来年、
バジリ庵は少し変わります。
詳しくは私が東京に戻り次第お伝えしたいのですが、
1月6日以降に、
お伝えできると思います。
帰省に伴いまして、
更新が遅れることを
この場を借りてお詫びいたします。
申し訳ございません。
帰り次第鋭意更新したいと思います!
それでは、
良いお年を!
そして来年もよろしくお願いいたします!!