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バジルサイト管理人によるバジル好きのためのブログ。 バジルに関する短編小説やイラスト、萌え語りなどを載せています。 今日もみんなでバジってこーぜ。
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遅くなってしまいすみません;;

お題はなごり雪でした。
関係ないですが私はよく、花嫁はイルカに乗って嫁いでゆくよと間違えて唄います。

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なごり雪 家バジ


まだ朝は大分冷える。
もうすぐ冬が終わるというのに、こうして歩いていると一向にそんな気はしなかった。

冷たくなった鼻を擦る。

そんな自分を見て、師は笑った。



「直に、雪も懐かしくなる。」
「・・・まだ降るんじゃないですか?」
「どうだろうな、これが最後くらいじゃないか?」


空を見上げるのに、つられて自分も見上げる。

灰色の空から、ふわりふわりと所在なさげに雪が降る。


「すぐに暖かくなるさ。」


そう言って、親方様は笑って振り返った。

ずきり、と胸が痛む。


「暖かくなったら、みんなで花見にでも行きたいなぁ。」
「日本の桜は綺麗なんでしょう?」
「綺麗だぞー、そりゃあ凄い迫力だしな、何だかんだ、混んでるのが雰囲気なんだよ。賑わってて良いぞ。奈々の弁当持って、みんなで行きたいなぁ。」


目を細めて思うのは、日本の桜ではなくて、きっと置いてきた家族の笑顔。


すん、とまた鼻を啜った。

風邪は引くなよと親方様が笑う。




春は好きだというのに
これが最後かと思うと無性に雪がいとおしかった。


一年、一年、年が変わるごとに
大人になって、近づいて

けれど、その分きっと、いられる時間は減っていく。


親方様、あなたの後ろをこうして歩きながら

あと何回、なごり雪を一緒に見ることができるのでしょう。



いつか今日も、思い出になるのかと思うと
鼻の頭の冷たさすらも、途方も無いくらいにいとおしくて堪らなかった。


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気候がわからないので場所は想像におまかせします。


次のお題は・・・お弁当でお願いします!




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遅くなってしまいすみませんでした!
更に今更、みなさん全国大会お疲れ様でした^^

さくらさんからのお題、焼き芋・・・最近焼き芋屋さんが出てくる季節になりましたねー。
焼き芋たべたい・・・。余談ですがTVでやってた・・・石焼りんごとか石焼マシュマロとかおいしそうですよね。ハンズで石焼キットが買えるそうで、ちょっと心が揺らぎました。

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焼き芋 ディノバジ


ふぅ、と掌に息を吹きかける。
冷え切った指先は、そんなものではどうしようもない。
でも、ただ何となく行き場の無い手を持て余していただけなので、これと言って辛いとも思わずバジルはベンチに腰掛けた。

もう12月にもなると流石に冷える。日本では、12月を師走というらしい・・・バジルの師である家光は逆にお休みを貰って日本に帰っていて、便乗してバジルもこの日本へと遊びに来ていた。

丁度、バジルの敬愛するキャバッローネのボスも日本に居る弟子の修行の為に日本を訪れているらしい。らしい、なんていうと白々しい。バジルは、それを知っていた。

日頃同じイタリアに居る時は、お互いに仕事が忙しくて中々会う時間を作れないでいたから・・・狭い並盛の中に居る間くらいは、うっかり出会うことくらいないだろうか・・・なんて謙虚だか図々しいんだかわからない目論みを抱いていた。

そうしたら、当の本人からメールを貰った。つい、今朝の事。

時間が出来そうだから、会えないか。多分修行の合間を縫ってメールをくれたのだろう。彼らしからぬ簡素な言葉と素っ気無い程の短い文章に、自惚れじゃないかと思いつつも頬がにやけてしまう。

そんなこんなで火照った気持ちを冷ます目的もあって、バジルは約束の時間より大分余裕を持って指定された公園に来ていた。

中央にある時計を見れば、いつの間にか待ち合わせまで10分を切っていた。

相変わらず悴んだ指を揉みながら、バジルは道路沿いに止まる変わった車を目を輝かせて見ている。それは、先日ツナと一緒に食べた石焼芋の屋台。

寒空の下で食べる焼き芋はとっても美味しくて、何だか優しい味がして。
綺麗なお店で美味しい料理を食べるのも良いけれど、今日はどうしても、ディーノとベンチに座って石焼芋を食べたかった。

こんなに冷たい頬をしていたら、ディーノはきっと何処かに入ろうと言うだろうけれど
でも、今日は我侭を通してみたい。

寒空の下で、温かい焼き芋を一緒に食べて、他愛も無い話をしたい。
あの素朴な味を、きっと彼は気に入るだろうから。


こんな寒空のように、凍て付くような厳しい世界を、自分たちは生きている。
白い空と、乾いた空気。細い枝。そんな淋しい冬の夕暮れ。


二人で食べる焼き芋は、きっと温かくて美味しいだろう。
そんな時間を、バジルはディーノに過ごして欲しい。


ほっこりと、優しく暖めてくれる何かが、彼の世界に溢れてくれればと思う。
幼稚だけれど、だからバジルはディーノにあの味を教えてあげたかった。


優しい幸せが、あの人の世界に少しでも多く在って欲しいから。


====

遅くなって失礼しました。

次のお題は・・・サンタさんでおねがいしますvv


もう9月になっちゃいましたねぇ;;
この夏は旅行は行きませんでしたが、さくらさんと妖怪のところに遊びに行ったので観光気分でした。その節はお世話になりました。。。

そんなこんなで海とか行ってないし日焼け嫌なので日焼けしてませんが・・・バジルくんは日焼けとかするんですかね・・・
個人的にディーノさんとバジルくんはどんなことがあっても日焼けしないで欲しい・・・だってあの2人が日焼けしたらチャr・・・

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日焼け CEDEF


「・・・」

バジルはじっと、自分の肌を見つめてみる。
車内は空調が利いているので大分涼しいが、それでも窓の傍に行けば眩しさは伝わってくる。
猛暑。

昨日一昨日とバジルの所属する門外顧問チームでは、小さな慰安旅行が行われていた。
というか、元々ラルとターメリックが遠方での任務に当たっていたのだが、そのサポートにオレガノが向かい、思いの外後処理も少なく済みそうだという報告を聞いた家光は別件で任務に出ていたバジルを帰り際に拉致って・・・ターメリックたちの居た場所からそう遠くない海辺に部屋を取り・・・慰安旅行は急遽開催された。

仕事もあるのに、と愚痴るのも最初の一言二言。

バジル程では無いにしろ、ターメリックだってオレガノだって、結局は家光が大好きなのだ。
こんな遊びなんて、と口を突いて出そうなラルだって、初めて海に遊びに来た子どもの笑顔を壊すような真似はしない。

そんな訳で、CEDEFは仲良く海で遊んだ。

海で遊ぶのは初めてだったバジルは、一日掛かって家光から海での遊び方を教わった。砂浜でお城を作ったりお風呂を作ったり、貝殻を拾ったり波に流されながら泳いだり不思議な生き物を見つけたり。

素足に触れる湿った砂粒。
波にさらわれて、さらさらと流れる地面。
岩場を覗くと逃げていくカニ。


いつもきちっとスーツを着ているオレガノの、綺麗な白い肌。
焼けるのは嫌だとパラソルの下に陣取る彼女に、バジルは綺麗な貝殻を持って帰った。
もっと綺麗なのがいいわねと冗談を言われたのが悔しくて、次には大きな貝殻を持っていったのだが、どうやら中身がいたらしくラルが炙って食べていた。少しショックだった。

ターメリックと泳ぐ競争をしたけれど、プールと違って波に邪魔されて上手く泳ぐことは出来なかった。
家光は、あっという間に一人で沖まで泳いでいた。

日が沈むまでがあっという間だった、とても短い一日。

とても、とても楽しかったのだけれど。
束の間の休暇を終えて仲良く帰る車の中で、バジルはただただ、自分の肌のひりひりする赤が不服でならない。


家光もターメリックも、こんがりと焼けていて、それが何だかバジルの目には格好良く見えて。
オレガノが言うには、バジルの肌は赤くなるだけでそのうち白に戻るらしい。

これではただの火傷のようだと、何だか柔な気がしてとても残念だった。

ひりひり。

熱を持つ肌にそっと手を当てて、オレガノの言うのが間違いで、明日にでも家光と同じような小麦色になっていれば良いのになぁとひそかに願った。

14歳の夏の日。


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しりきれとんぼなのはいつものことです・・・。

次は・・・9月だし、「おいしいもの」でお願いします♪
食欲の秋!






プリンおいしいですよね・・・^^
私はふわっふわでも何でも美味しければ好き・・・寧ろ3連100円とかでも好き・・・vv

ではさくらさんからおだい・・・プリンでいきます!
>今度メールします!プリン買って遊びにいかなきゃっ(笑)

==========
プリン。



あぁ。

雲雀恭弥は、額にうっすら浮かぶ汗を拭うと苛立ち混じりにため息をついた。

30度近くはあろうかという猛暑の、逃げ場の無いアスファルトの坂道の上。
雲雀はビニール袋を手から提げ、歩いていた。

暑いとか、重いとか、まさかあの最強の風紀委員たる雲雀がそんな事、言えよう筈もないし、もちろん思いもしない。

けれど何が憂鬱って、・・・憂鬱なのだ。仕方ない。


しかししかめっ面をして坂道を登りながら、彼の頭の中は非常に甘ったるかった。
家に帰ってからの自分の行動を、シュミレーションしているのだ。
買ってきた卵をふんだんに使い、作る予定の巨大プリン。

ひっくり返せども前面がクリーム色。何故なら、あの子はカラメルが好きではないというから。


そう、雲雀はこの茹だるような夏の日に、バジルという青い目の少年の為に巨大なプリンを作ることに決めたのだ。


というのも、・・・バジルが目を伏せていたから。

バジルは泣かないしあまり肝心な事は言わない。けれど、・・・目を伏せた。長い睫が白い肌に影を落とすのを、雲雀は見た。それは、多分、彼ができる精一杯の悲しみの表現。


それを何故、なんて野暮な事を雲雀は聞かない。というか、人の話をあまり聞かないのはお互い様だし、聞いてもそれに対して雲雀は何も出来ない。


だから、ただ。


複雑で単純なあの子の思考回路が吹っ飛ぶくらいの、ものを。

プリンが好きだと言っていたし、そもそもあの子は食べ物が好きだし。意外と良く食べるし。とか、そんなことを考えて

雲雀は巨大なプリンを作ると決めた。そうすればきっと、確実に、バジルは笑う。驚いて目を見開いて、それから笑って。美味しいと、嬉しそうに食べるだろう。


そんな姿を見るのが、雲雀は好きだ。

だから、この暑い道を歩くのも、プリンを作るのも、ちっとも厭わない。

・・・ただ。



あの子の震える睫のその奥の、青い瞳の映すのが


この灼熱の太陽のような煌く髪色であることだけが、憂鬱だった。



===============
まさかの片思い雲雀さんでした。
バジルに尽くす雲雀さんってひそかに萌える。。。

次は・・・お祭り、でお願いします!
さくらさんから頂きましたお題、ひっこしですー。

===============
引っ越し ツナ+バジル



「笑わないですか?」
「笑わない・・・と、思うけど・・・・」
「・・・」
「わ、笑わない!笑わないから、教えてよっ」
「・・・沢田殿にそのように言われてしまっては、教えないわけには・・・」
「う・・・そういう言い方をされるとオレも弱いんだけど・・・」
「・・・じゃあ、笑っても良いですけど・・・絶対ひみつですよ?」


そんな前置きをやり取りして、話すのに至ったのは・・・

「怖いもの」

ふとした話の中で、ツナが憧れと嫉妬交じりにバジルくんは何でもできるし何でも平気そうですごいなぁ、なんて漏らしたのにまさかと首を横に振ったバジルに、じゃあ何がだめなんだと問い詰めてやっとここまで辿り着いたのだ。


「拙者にだって、怖いものくらいあります。」
「・・・そう、かもだけど・・・でも全然思いつかない。」
「・・・そりゃあ拙者だってマフィアの端くれですから。任務だって、・・・怖くて行けないなんて言えませんし大丈夫です。おばけもそんなに信じていません・・・でも、・・・でも、あれだけが拙者は怖いんです。」

ごくり。

息を飲んで、ツナが待ったその言葉は。


「・・・ダンボールが・・・」


「・・・は?」
「拙者、ダンボールが怖いんです。あぁ、普通のダンボールというか・・・あの、引っ越し用に荷詰めしたあれが怖いんです。」
「・・・ごめん、全然わからない・・・」

笑う前に、理解ができない。
まだお化けが怖いとか言ってくれた方が笑えたかもしれない。

「昔ですね、アジトの引越しに立ち会ったのですが・・・その時拙者はまだ小さくて、余裕であの箱に入れたんです。そしたら親方様が、空の箱を持っていらして・・・
『これがバジルを入れる箱な』と・・・仰って・・・それから引っ越しまでの数日間、他の荷物が詰められていくのを横目に、いつ拙者はあの箱に入れられてしまうのだろうかとずっと怖くて怖くて・・・」
「・・・・」
「あれ以来、だめなんです・・・怖くって・・・」
「・・・いや、それは・・・・・ごめん。」


まぁ笑い話だが、それでも小さい頃に聞いたら怖いかもしれない。
自分だって幼い頃、悪戯をした時に「押入れに閉じ込める」と奈々に言われた時は怖かったものだ。


いろんな意味で笑えなかったバジルの怖いもの。

とりあえず、そんな彼はかわいらしいと思いつつ、そんな彼を作り上げた父親にはまた小言のひとつでも言わなければとツナは小さくため息を吐くのだった。

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引っ越しといったらダンボール!
さくらさん、新しいおうち楽しみにしています(笑)

さて、お次は・・・「困った!」でお願いします。

今、左目にごみが入ったのか何かで涙が止まらなくて困っているのでお題に活用。




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